<ぶらり東京庭園美術館>
東京都庭園美術館は朝香宮邸
(朝香宮殿下は久邇宮家第8王子、妃殿下は明治天皇第8皇女)
として昭和8年 (1933年)に建てられた建物を、
そのまま美術館として公開したものです。
戦後の一時期、外務大臣・首相公邸、国の迎賓館などとして使われてきましたが、
建設から半世紀後の昭和58年(1983年)10月1日、
美術館として新しく生まれかわりました。
この建物は1920年代から1930年代にかけてヨーロッパの装飾美術を席巻した
アール・デコ様式を 現在に伝えるものです。
フランス人デザイナーが、主要部分を設計、
内部装飾もフランスをはじめとする 外国から輸入されたものが多用されています。
また基本設計と内装の一部は宮内省内匠寮の建築家が担当 し、
アール・デコ様式に日本独特の感性を付け加えています。
<アールデコ>
それまでの植物の蔦が絡まっているようなアール・ヌーヴォー様式から一変した、
幾何学的なスタイルが特徴的。
しかしその幾何学模様は単にインダストリアルな冷たい意匠ではなく、
当時のキュビズムや構成主義等のアートの流れや、
さまざまな表現から影響を受け多彩な色やかたちを生み出し、
しかもそれが家具や建築となって生活空間の中に現れています。

※久しぶりにリフレッシュできました!
|

東京都庭園美術館 |
建物は1933年に朝香宮邸として
建てられたものをそのまま美術館として公開
したもので都指定有形文化財。
 |

ルネ・ラリックのガラスレリーフ |
正面扉にあしらわれた女性像は
ルネ・ラリックによるもの。
女性が胸を突き出しているガラスレリーフは、
鋳型にガラスを流し込む方法で作られている。
後光のように女性の周囲に
めぐらされている花綱模様は、
顔料を含んだ溶液を使い古色を表現する
「パチネ」という手法が使われている。 |

ルネ・ラリックのシャンデリア |
シャランシャランとガラスが揺れるような
繊細なシャンデリアではなく、
ぶ厚いガラスを用い、
植物の葉を機械の歯車のようなギザギザとした
デザインに仕立て上げ、
その上に燭台が乗っている。 |

大食堂の大理石のマントルピース |
大食堂暖炉を囲むイタリア産の大理石
ジャーロ・ディ・シエナ。
アンリ・ラパンによる油彩画
 |

白磁の「香水塔」 |
エントランスの象徴的なオブジェ
白磁の「香水塔」
朱色の壁に黒漆の柱で
華やかな空間を演出している |